レシピに登場する「少々」「ひとつまみ」「適量」ってどれくらいなのかご存知ですか?
「なんとなくちょっとだけ入れてる」という方も多いのではないでしょうか。
実は私個人的には、「なんとなく入れてる」で上手くできるのも意外と良いと思っています。感覚的に適度な分量を把握できていると言うことなので、その方はとても料理スキルが高いと言うことですよね。
でも、レシピを見る上でやはり「基準」は大切。本記事では、レシピの中でよく見かけるけど、実はよくわからないかも?な表現について解説します。
少々とひとつまみ
少々とひとつまみは、色々なところで解説されているので、ご存知の方も多いかと思います。
先に結論を言ってしまうと、
- 少々:親指と人差し指で摘んだ量
- ひとつまみ:親指、人差し指、中指の3本で摘んだ量
です。
それぞれ、塩であれば0.5g、0.9gなどと目安もあったりします。
ただ、人によって手の大きさも異なるので、摘んだ量だって変わるはず。
重要なのは、**++少々よりもひとつまみの方が多い++**と言う事を覚えておいてください。
適量
適量は、実は明確な計量方法はありません。
では、なぜ適量という言葉を使うのでしょうか。
1番の理由は、料理する環境や使用する食材によって調整が必要だからです。
例を見てみましょう。
フライパンに適量の油を引く
フライパンに油を薄く引く時、どれくらいの量が必要でしょうか。
答えは「フライパンの大きさによって異なる」です。油を引く目的が「フライパン全体を油で薄くコーティングしたい」のであれば、20cmのフライパンなのか26cmのフライパンなのかで変わってきますよね。
また、「通常より少し多めの油で揚げ焼くように調理する必要がある」場合、「少し多めの油」「〇〇が浸るくらいの油」などの言葉を添えて表現されることもあります。
塩胡椒を適量加えて味を整える
レシピの最後の方に出てくる事が多いこの言葉。要は、「味見をして必要であれば塩胡椒を入れてね」という事です。
なので、**++入れなくてもいい++**んです。
適量には、調整しながら入れる以外に、入れないという選択肢がある場合もあるんですね。これは水分調整として水を適量入れる場合などもそうです。
その他レシピに出てくる分かりにくい言葉
ひたひた
「ひたひた」になるくらいまで〜という表現を見た事があるでしょうか。
「ひたひたになるくらいまで水を入れて煮込む」という使い方をします。
これは、その食材が水面から顔を出すか出さないかくらいという事です。カレーやシチューを想像していただくと分かりやすいかと思いますが、ごろごろとした野菜やお肉のギリギリまで水分を入れると、食材の角が水面から出ているものもあれば、完全に沈んでいるものもありますよね。
あの状態が、「ひたひた」です。
かぶるくらい
「ひたひた」とよく似た表現ですが、これは「かぶるくらい」というよりも「かぶるまで」が正しいです。食材が完全に水中に入ってしまうくらいの量を指します。
でもなぜか、かぶる「くらい」と表現するのが一般的です。
「ひたひた」「かぶるくらい」も鍋や容器によって具体的な分量は変わりますよね。これも「適量」の一種と言えます。
全体が馴染むまで
「全体が馴染むまで」「馴染ませるように」など表現は様々ですが、これも「実際どれくらい?」と聞きたくなる表現ですよね。
「馴染む」は作るものによって定義が変わってくる、割と感覚的なものだと思っています。
例えばご飯系のレシピ(甘いお菓子ではなく)で、何かを炒めているところに「〇〇を追加して全体が馴染んだら」という表現があれば、「新しく入れた食材に火が通っていなくてもいいが、油馴染みが他の食材と合わさったら」というような言い換えができるかと思います。
このように「馴染む」という表現は、見た目において全体的なまとまりがあったり、後から入れた材料と、もともと入っていた材料との分離が見られない状態だったりを指すと思います。
まとめ
今日はレシピの登場する「あいまいに見える表現」を解説してみました。曖昧に見えてもきちんと基準があったり、あえて曖昧にしている理由があったり、発見があったと思っていただければ幸いです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。